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【Ⅰ】造形カリキュラムの基本的な考え3.造形活動理解の軸となるいくつかのこと(2)平面と立体造形活動は、平面と立体に分けるとよいでしょう。平面は描くこと、立体は作ることですが、工作に着色するような場合もありますから厳密に分けることはできませんが、造形活動を準備する手がかりとして、平面と立体を分けて考えるとよいでしょう。ところで、平面と立体の関係はこれだけではありません。描画は、三次元を二次元に表現するという困難さを孕んでおり、遠近や透視を使わなくては、見えたように描くことができません。でも、子どもは立体的な表現以前にいます。それが一つの魅力にもなっていますし、子どもは立体的に描こうとはしませんが、6歳を過ぎるころから無邪気に描けなくなる子に出あうのは、このあたりの事情を子どもが抱えるからかもしれません。自身の行為の結果を客観的に判断する力がついてくることが、無邪気に描けなく背景にあるのでしょうが、その判断のもとになっているのが、見えたようには描けないという子どもの思いであることを、保育者は忘れてはならないでしょう。 |