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【Ⅰ】造形カリキュラムの基本的な考え1.子どもの造形をどのように捉えるか描いたり作ったりといった活動は保育に不可欠ですが、それは踊ったり歌ったり、話したりするのとおなじように、子どもは描いたり作ったりすることがすきだからです。あるいはまた、子どもが自分を表現するとき、言葉よりも、描いたり作ったりのほうがより多くの気持ちや思いを伝えられる場合があるからでもあります。そして描いたり作ったりは、自分の考えを"あるまとまりにする"作業でもあるので、その過程が重要であることはいうまでもありません。製作もおなじです。3月に演じる予定のオペレッタ「グリニッジの大時計」に登場する王様の住むお城づくりを、やりたい、やってみたいと意気込む子どもたちが、保育者とともに、設計図もなしに取り組み始めました。その過程に展開するさまざまな工夫の一つ一つに、子どもの考えが詰まっています。製作過程に展開する子どもの工夫にもやはり私たちは、"言葉よりも豊饒な意味"を読み取ることができます。いうまでもありませんが、ここにも描くのは楽しい、作るのはおもしろいという子どもの感情が渦巻いているのです。 |