音楽カリキュラム編成の基本的な考え方


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【Ⅰ】保育の場の音楽とは何か

2.保育の場の音楽

(4)楽器を用いるのはなぜか
①保育者への憧れ
 ピアノを弾いて歌ってくれる先生に憧れて、あるいはピアノという不思議な箱に魅かれて子どもはピアノに触れてみようとします。子どもの試弾は大人にしてみれば音楽になっておらず、がんがんやられてはうるさいのでやめて欲しいということになりがちですが、できればそのとき、ピアノが弾ける保育者への憧れや、弾くときれいな音が出る不思議さに少し付き合ってあげたいものです。
 岩屋こども園アカンパニでは、7月のミルキィウエイコンサート、1月のキティランドコンサートに向けて、子どもたちと保育者たちの合奏が保育の場に持ち込まれますが、ドラムやパーカッション、ベース、サキソフォン、鍵盤楽器などを操る保育者に子どもたちは関心のまなざしを向けてくれます。このとき、だれよりも保育者たち自身が奏でる喜び、操る楽しさを満喫していることが大切です。間違えないように気を揉みながら子どもの伴奏に努めるのではなく、毎回の演奏が子どもとのあたらしい音楽の創造でなければならないでしょう。少なくとも岩屋こども園アカンパニの音楽活動は、この30年のあいだ子どもたちと豊饒な音楽の時間を共有してきました。

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