音楽カリキュラム編成の基本的な考え方


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【Ⅰ】保育の場の音楽とは何か

2.保育の場の音楽

(4)楽器を用いるのはなぜか
 タンバリンやカスタネット、大太鼓、小太鼓などの打楽器をはじめ、音階を持つハーモニカ、鍵盤ハーモニカ、マリンバ、ビブラフォーンなどにいたるまで、保育の場にはたくさんの楽器が導入されてきました。それは乳幼児からの要請というだけでなく、学校の音楽教育での形式化した合奏形態が保育の場にも持ち込まれたという側面もあるでしょうし、保育用具を考案し、製作してきた企業の影響も少なくなかったと思えます。ともあれ、幼児期の子どもにとって楽器とは何かという問いが真摯に議論されては来なかった経緯があるのではないかと懸念されるところです。
 子どもとモノ、子どもとおもちゃの関係は保育の場に重要な課題であり、子どもと楽器もそのような観点からのアプローチも必要としますが、ここではさしあたり、日々の子どもたちの様子から、次の3点を指摘しておきます。