第4章 保育に備えること、省みること


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1.保育の計画と記録、評価、及び職員の資質向上に関する骨子

(1)環境には"手入れ"を

 大工さんが大工道具を手入れするように、私たち保育者はこども園を手入れしなければなりません。あるいは植木屋さんが庭の手入れをしてくれるようにこども園を手入れしなければなりません。保育環境を私たち保育者が手入れすることで、子どもたちが自分を打ち込んで(津守真)、今日を充実させることができます。子どもたちが活き活きしてくるのです。充分に"はたらく"ように願って、大工さんが道具を、植木屋さんが庭を、そして保育者が保育を手入れするのです。"はたらく"のは、道具そのもの、庭そのもの、こどもたちそのものなのです。
 開園したばかりのこども園ならいざ知らず、岩屋こども園アカンパニは平成22年に創立60周年を迎えますから、保育室の設えも園庭の造作も、年間の行事や主な保育内容も、年度ごとに大きく変更する必要などないのです。ただ、年数が経てば古くもなります。飽きてもきます。保育を取り巻く社会情勢や親の気持ちも変化します。ですから気を抜くことなく手入れを怠らないように気をつけています。気づいたことがあれば話し合って少しでもよくしようと工夫します。保育環境を用意するとは、そのような手入れの繰り返し、手入れの積み重ねではないでしょうか。

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